1月のフランス日記に移る前に、日本の旅日記をひとつ。カメラを変えたので、新しいカメラで撮った写真は、自分にプレッシャーをかけるために大きくUPしようと思います。古いコンパクトカメラでのネタがまだまだあるので、しばらくは新旧大小入り混じってごちゃごちゃかと思いますが、ご容赦くださいませ~。
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先日、箱根は塔ノ沢温泉の環翠楼という温泉宿に行ってきた。夫の趣味が温泉で、結婚してからあちこち連れて行ってもらったことと、20代前半の頃働いていた事務所がやたらと大盤振舞いだったせいで、無駄に温泉宿に対する目が肥えてしまった私なのだけれど、ここに行くのは相当楽しみだった。だって、私は和洋問わず、古い建物に萌えるたちなのだ。
環翠楼は1614年開湯の宿で、明治17年に建て直されたという現在の建物は国の有形登録文化財に指定されている。昔は元湯スズキという名で、環翠楼と名づけたのは伊藤博文だそう。数寄屋造りの建物は趣きたっぷりながら、長い営みの中で、毎日隅々まで丁寧に掃除されてきたことがうかがえるほどきれい。
最上階は舞台まである大宴会場だし、ゲームコーナーには昔ながらの卓球台があるし、大浴場には大正時代のモザイクタイルとステンドグラス…もうたまりません。週末は大賑わいらしいのだけれど、平日だったので夜はしんとして、まるで肝試し。それもまたよし!もちろんお料理も温泉も素晴らしかった。
翌朝、駅前の喫茶店ユトリロで朝のお茶をして帰宅。夫も自由業で、ふたりで24時間以上連続して休むなんて無理すぎる私たち(その分普段自由がきくのだけれどねー)。だから時々こうして近場にトリップしている時は“ほんとうの休み”みたいな気がする。そしてほどけた心で、普段のなんでもない風景を眺めると、日本って美しい国だなと心から思うのです。
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